ただ…抱きしめて

俺はそんな君を見て、守ってやりたい思いだけが募っていた。


しかし、ここにいる刑事としての自分には、抱きしめることもできない。


握りしめる拳の力が増すばかりだった。


マンションに戻ってからも、茉葵は自分の部屋に籠りきりでいた。


気になり、ドアの前まで来てもドアノブに触れられない。


そんな自分が不甲斐なかった。