あれから
数年の月日が経った。

弥生も功樹も
ユキちゃんのことは覚えていなかった。
覚えているのは俺だけ。



もう、
ユキちゃんは消えてしまったけれど
俺は毎年、
雪の降る季節になると
ユキちゃんのことを思い出す。







七色の雪結晶。
ユキちゃんと過ごした、
思い出の欠片。



雪に消えた日。







【おわり】