そんな燿君がとても可愛く見えて、私は燿君をギュッと胸に抱きしめる。
「そんな顔しないで。私は平気だから……優しいね、燿君は」
「……ごめんなさい」
「それ、ちゃんと翳さんにも言わないとね」
「ぅん……ごめんなさい……」
胸の中で呟いた燿君の声にコクリと私は頷いた。
「本当は……凛が来るのが嬉しかったんだ。どんな人だろうと父さんの周りに居る女の人とは違う女の人が来るのが嬉しかった。でも、実際会ってみるとさ……」
「チンチクリンのオバサンで嫌だった?」
「ち、違うよ!……は、恥かしかったんだ」
ギュッと胸に抱きついて言う燿君の耳は真っ赤になっていて、多分、顔も真っ赤で口を尖らせているんだろうと思うとクスッと微笑んでしまう。
「……ねぇ、さっき豹君に聞いたんだけど、このお庭、お母さんが手入れして好きだった場所なんでしょ?」
「うん。いつも母さんはココに居て、母さんがいるだけでこの庭もキラキラ輝いてたんだ」
「ココをその綺麗に輝いていた時のように出来ないかしら?」
「それは……無理だよ……」
小さく沈むような声でそういった燿君は私から離れ、スッと立って私に手を差し伸べた。
手を引かれるまま、燿君についていくと、燿君は枯れた花壇にやってきて、そっと、枯れた花に手を触れる。
その瞬間、バチンと大きな火花のような紫色の光がフラッシュし、私は「ウワッ!」と驚いて身を縮めた。
「な、何?今の……」
「……コレがこの庭を触れない原因。枉でさえ拒否される」
「じゃぁ、この庭にある草木が全部、触ろうとすれば今みたいな感じになるの?」
「うん。母さんの思いが強すぎるんだ……。ココに来る度に俺は母さんは死にたくなど無かったんだって思う。だからこんなに強い思いをこの庭に残したんだって」
燿君は俯いて、枯れた花壇を見つめながらそういう。
私は状況を知らないからなんとも言えない……でも、本当に燿君のお母さんの魂が、想いを残して未だこの場所にとどまっているのであれば、それは良い事の様には思えなかった。
「そんな顔しないで。私は平気だから……優しいね、燿君は」
「……ごめんなさい」
「それ、ちゃんと翳さんにも言わないとね」
「ぅん……ごめんなさい……」
胸の中で呟いた燿君の声にコクリと私は頷いた。
「本当は……凛が来るのが嬉しかったんだ。どんな人だろうと父さんの周りに居る女の人とは違う女の人が来るのが嬉しかった。でも、実際会ってみるとさ……」
「チンチクリンのオバサンで嫌だった?」
「ち、違うよ!……は、恥かしかったんだ」
ギュッと胸に抱きついて言う燿君の耳は真っ赤になっていて、多分、顔も真っ赤で口を尖らせているんだろうと思うとクスッと微笑んでしまう。
「……ねぇ、さっき豹君に聞いたんだけど、このお庭、お母さんが手入れして好きだった場所なんでしょ?」
「うん。いつも母さんはココに居て、母さんがいるだけでこの庭もキラキラ輝いてたんだ」
「ココをその綺麗に輝いていた時のように出来ないかしら?」
「それは……無理だよ……」
小さく沈むような声でそういった燿君は私から離れ、スッと立って私に手を差し伸べた。
手を引かれるまま、燿君についていくと、燿君は枯れた花壇にやってきて、そっと、枯れた花に手を触れる。
その瞬間、バチンと大きな火花のような紫色の光がフラッシュし、私は「ウワッ!」と驚いて身を縮めた。
「な、何?今の……」
「……コレがこの庭を触れない原因。枉でさえ拒否される」
「じゃぁ、この庭にある草木が全部、触ろうとすれば今みたいな感じになるの?」
「うん。母さんの思いが強すぎるんだ……。ココに来る度に俺は母さんは死にたくなど無かったんだって思う。だからこんなに強い思いをこの庭に残したんだって」
燿君は俯いて、枯れた花壇を見つめながらそういう。
私は状況を知らないからなんとも言えない……でも、本当に燿君のお母さんの魂が、想いを残して未だこの場所にとどまっているのであれば、それは良い事の様には思えなかった。
