「つい最近までの話だ。今は戦いすら起こってないが、臨戦態勢って所かな~」
「臨戦態勢って……なんかあったの?」
「今から半年ほど前だ。突然それぞれの国にありえないほどの力を持った集団が現れた。勿論サーストにもな。奴等は【侘瑠火(たるほ)】と名乗って、それぞれの国のそれぞれの王に取り入ったんだ。そして、その国の王をたぶらかした……俺達一族は昔からそれぞれの国の王家に仕え、唯一、何処の国にも属さない一族だったんだけど、その侘瑠火がやってきてから、俺達は城を追い出される事になったんだ」
「……ちょ、ちょっとまって」
「ん?」
「侘瑠火っていう集団は1つなんでしょ?そんなヤツラが同じ時期に同じ様に現れたら普通は疑わない?それとも、王様って馬鹿なの?それに……王家に仕えるって?」
「王様が馬鹿って。言うな~凛は。そうじゃないさ、侘瑠火って奴らの方が賢かっただけだ」
(……でも結局やられちゃったんだったら馬鹿だと思うけど)
「それに、侘瑠火っていう集団だって知っているのは俺達鬼龍王の一族だけ。それが分ったのは俺達が城を追い出されてからだったし」
「んじゃ、王様に助言すれば良いじゃない」
「それが無理なの。既に王家の皆様方は連中の手中。操られまくっちゃってるから」
フッと呆れたように笑って言う聖君に枉君が言葉を付足す。
「聖兄も言ったが、とても力の強い集団なんだ。俺達の力では到底かなわない……だから凛を呼んだ」
「……あ、あの~私を呼んだ理由が今ひとつ不明ですけど……一般大学生に過ぎない私を呼んでどうしろと……」
引きつった笑いを浮かべる私に泪さんが微笑んで言った。
「臨戦態勢って……なんかあったの?」
「今から半年ほど前だ。突然それぞれの国にありえないほどの力を持った集団が現れた。勿論サーストにもな。奴等は【侘瑠火(たるほ)】と名乗って、それぞれの国のそれぞれの王に取り入ったんだ。そして、その国の王をたぶらかした……俺達一族は昔からそれぞれの国の王家に仕え、唯一、何処の国にも属さない一族だったんだけど、その侘瑠火がやってきてから、俺達は城を追い出される事になったんだ」
「……ちょ、ちょっとまって」
「ん?」
「侘瑠火っていう集団は1つなんでしょ?そんなヤツラが同じ時期に同じ様に現れたら普通は疑わない?それとも、王様って馬鹿なの?それに……王家に仕えるって?」
「王様が馬鹿って。言うな~凛は。そうじゃないさ、侘瑠火って奴らの方が賢かっただけだ」
(……でも結局やられちゃったんだったら馬鹿だと思うけど)
「それに、侘瑠火っていう集団だって知っているのは俺達鬼龍王の一族だけ。それが分ったのは俺達が城を追い出されてからだったし」
「んじゃ、王様に助言すれば良いじゃない」
「それが無理なの。既に王家の皆様方は連中の手中。操られまくっちゃってるから」
フッと呆れたように笑って言う聖君に枉君が言葉を付足す。
「聖兄も言ったが、とても力の強い集団なんだ。俺達の力では到底かなわない……だから凛を呼んだ」
「……あ、あの~私を呼んだ理由が今ひとつ不明ですけど……一般大学生に過ぎない私を呼んでどうしろと……」
引きつった笑いを浮かべる私に泪さんが微笑んで言った。
