「……クソガキがぁ~また生意気な!」
言いながら振り返るとべ~と舌を出した燿君がいる。
しかし、すぐに枉君が燿君の傍に行き、燿君の頭を小突いた。
「翳兄さんに叱ってもらうぞ」
「うっ……だってさ~」
「全く、お前は素直じゃないな。一番に凛を追いかけたくせに……」
「わ、笑ってやろうと思っただけだ!別に心配してたわけじゃない!」
少し顔を赤くしてそっぽを向く燿君に少し可愛いなと思ったのも束の間、燿君は私に向かって歯を見せてイーと憎たらしい顔を見せる。
(……コノヤロウ、舐めてんな、私を……)
負けじと私も思いっきり歯を見せて燿君にイー返しをしてやった。
「……凛殿、一体何をしているので?」
燿君の後ろから現れた泪さんに思わぬ所を見られたと私はイー返しの状態のまま固まってしまう。
泪さんはチラリと燿君を見て溜息混じりに言った。
「燿、お前はどうしてそう凛殿に突っかかるのです」
「泪兄ちゃんには関係ないだろ……」
「またそんな事を……燿」
燿君の頭を撫で様としたのか差し出された泪さんの手を払った燿君はそのまま泣きそうな顔になって走って家へと入っていってしまう。
その様子をボンヤリと眺めていた私の体が再びフワリと宙に浮いた。
「きゃぁ!え?何?」
驚いていると、私の体を横抱きにした聖君が、そこに居て微笑んで私を見る。
「凛、見っけ!」
「い、いや、見つけたからって何故に抱く?」
「ん?こうしておかないとまたどっかに行くかもしれないじゃん?」
「行きたくて行った訳じゃないんだけど……」
ムッと口を尖らせて言う私にアハハと笑った聖君は枉君を見て聞いた。
言いながら振り返るとべ~と舌を出した燿君がいる。
しかし、すぐに枉君が燿君の傍に行き、燿君の頭を小突いた。
「翳兄さんに叱ってもらうぞ」
「うっ……だってさ~」
「全く、お前は素直じゃないな。一番に凛を追いかけたくせに……」
「わ、笑ってやろうと思っただけだ!別に心配してたわけじゃない!」
少し顔を赤くしてそっぽを向く燿君に少し可愛いなと思ったのも束の間、燿君は私に向かって歯を見せてイーと憎たらしい顔を見せる。
(……コノヤロウ、舐めてんな、私を……)
負けじと私も思いっきり歯を見せて燿君にイー返しをしてやった。
「……凛殿、一体何をしているので?」
燿君の後ろから現れた泪さんに思わぬ所を見られたと私はイー返しの状態のまま固まってしまう。
泪さんはチラリと燿君を見て溜息混じりに言った。
「燿、お前はどうしてそう凛殿に突っかかるのです」
「泪兄ちゃんには関係ないだろ……」
「またそんな事を……燿」
燿君の頭を撫で様としたのか差し出された泪さんの手を払った燿君はそのまま泣きそうな顔になって走って家へと入っていってしまう。
その様子をボンヤリと眺めていた私の体が再びフワリと宙に浮いた。
「きゃぁ!え?何?」
驚いていると、私の体を横抱きにした聖君が、そこに居て微笑んで私を見る。
「凛、見っけ!」
「い、いや、見つけたからって何故に抱く?」
「ん?こうしておかないとまたどっかに行くかもしれないじゃん?」
「行きたくて行った訳じゃないんだけど……」
ムッと口を尖らせて言う私にアハハと笑った聖君は枉君を見て聞いた。
