ぼくらの

にゅういんしてた

しょうにびょうとうの

ななかいから

エレベーターが

いっかいに

つくころには

ミコトちゃんは

もう いっぱい

ないてた



げんかんでは

ミコトちゃんの

おとうさんが

くるまで

むかえにきてた



おかあさんと

いっしょに

くるまに

のりこんだ

ミコトちゃんは

ちいさく

『さようなら』

っていうた



ぼくは

なきがおの

ミコトちゃんに

むかって

さけんだ



ぜったいにー

おいしゃさんになってー

あいにいくからー



ミコトちゃんのー

びょうきもー

ぜったいー

なおしたるからー



そしたらー

クリスマスイブにー

けっこんしよー



いいながら

ぼくも

ないてもうてた



ぼやけた めで

ミコトちゃんの

のった くるまが

みえなくなっても

ずうっと

てを

ふりつづけた