『ありがと。でもあたし女なんだけど』

「良いの!あ、佐伯くんにもあげるね!」


ちょうどあたし達が居る方に向かってきた佐伯に向日葵が笑顔で渡す。


「お、何?向日葵ちゃん俺に惚れちゃった!?」


おどけて言う佐伯。

「あ、龍之介何言ってんだよ!」


何処から出てきたのかチビ鈴木が怒ったように言う。

分かってて佐伯のやつ言ったわね…。


「えぇ!違うよ!全然違う!!」


ブンブンと手を振り否定する向日葵。


「向日葵ちゃん…そこまで否定されるとちょっと傷付くんですけど…」

「え、あ、ごめん!そうじゃなくて…」


オロオロする向日葵。