――キーンコーンカーンコーン♪ 『…嘘!』 下駄箱の前で靴を履いた瞬間に鳴った予鈴。 「ヤバッ!梨優急がないと!」 そんな事を言って来る佐伯。 誰のせいだと思ってんのよ! そう思ったが、言い返す時間も無く、走って階段を登る。 よりにもよって、教室は四階。 遠い……。