ねぇ、晴樹(ハルキ)。

私たちの出会いは本当に運命だった?

晴樹は口癖のように言ってたよね。

「俺と莉亜子(リアコ)は出会うべくして出会った。運命なんだよ」って。


でも・・・・。


私たちの出会いは運命ではなかったよ。

暗い真っ暗な海の底にどんどん沈んで永遠に浮かぶことはできない。

もがいても、もがいても水面には出られない。

それが私と晴樹。

現実は理想とは違っていたんだ。

晴樹の口癖に私もいつしか『運命』なんてものがあると思いこんでいたのかもしれない。


私は晴樹に翻弄されていたんだ。