あたしは龍くんの気遣いに感謝して、袋を渡そうと手をあげた。 「ウッソー!!!俺重いの嫌いー。頑張って持ちなー」 はい? さっきまでの優しくて紳士的な龍くんはどこへ…。 あたしは頭にきたので、スタスタと家に向かって歩きだした。 すると、後ろから龍くんが小走りであたしの方へ来た。 「ゴメンゴメン!! 嘘だよ!怒るなって。俺が持つからさぁ」 そう言ってあたしの両手にあった袋を持ち上げた。 あたしが必死で持っていた袋をいとも簡単に持ち上げられてしまった…………。 あたしの立場ないじゃん!!