窓から身を乗り出して図書室を捜す。




どうせ美姫のことだからサボってるんだろうな(笑)




自然に笑みが浮かぶ。






お!
いたいた。




ん?なにつっ立ってんだ?



美姫は見つけたけど、鞄を抱き抱えてつっ立ってる。



そーいや、先生が見当たらない。




まだ来てねーのか…。






って-!
俺は部活中だった…。





美姫も補習頑張ることだし、俺も部活頑張りますか。




勢いよく階段を掛け降りて、グラウンドへ向かった。






この時、俺が図書室に行ってれば美姫は泣かずにすんだんだよな?




傷つかずにすんだんだよな?



ごめん…。



美姫がなんで鞄を抱き抱えて立ってたんだか、全然気にしなかった。




俺が悪いんだ…全部。






美姫の異変に気付いたのは…何ヵ月も後のことだった。




美姫が笑ってたから…何の心配もしなかったんだ。