「…き……ぃき…美姫。」


「ん"〜…。」




優しい声で目覚める。





「気分は大丈夫か?」




静かに頷く。


昨日…あんなことあったし…ちょっとテンション上がらないけど…いつまでも引きずってても皆に迷惑かけるだけだから……心配をかけないようにしよう…。





「そっか…。
じゃあさ、海。行くか!!
気分転換に!」





う、海!?



いきなり海って…。




「お〜い。
早く準備しろ?そろそろ行くぞ?」





下から響いてくるのは、お父さんの声。



なんか…楽しそう。






そういえば…最近お父さん仕事ばっかりで全然出かけられなかったな…。




「家族水入らずで海だ!
皆待ってるから、行くぞ?」




海か…。

楽しそうかも!






準備をして、下に降りる。






─────シ〜〜〜〜ン。




誰も…いない……。



なんで!?


さっきまでお父さんいたよね???





「美姫?なにつっ立ってんだ?
皆もう車に乗ってるぞ?」