秀の顔を覗き込むと、なんか…赤かった。
「今夜は寝るなよ?」
え?
どういう意味…?
ポカンと口を開ける。
「変顔すんなよ美姫〜!」
けらけら秀が笑いながら、あたしの持っているアイスを反対方向からカプリと食べた。
「あ〜!!!
あたしのアイス〜!!!」
「早く食わないと、俺が全部食っちまうぜ?」
それは嫌だ。
秀に負けじと、あたしもアイスにかぶりつく。
秀と2人で1つのアイスを食べてると、不意におでこが秀とぶつかった。
お互いに目を見合って、なんかおかしくて、笑っちゃった。
そしたら秀も一緒に笑いだして、2人して笑ってた。
あたしたちを見てたのか、加奈と祐介くんも1つのアイスを2人で食べてた。
「あ!風船配ってる!
もらいに行こ?」
幼稚なあたしについてきてくれる秀。
それが嬉しくて、ギュッて秀の手を握った。
そしたら、秀も強く握り返してくれて、自然に口が緩んだ。
