「こいつこいつ。」 ボーッとしてるあたしを指差してる。 「さ、佐藤さんですか…?」 「そ。 だから、絶対手出すなって言っといて? 美姫になんかあったら……ね?」 有無を言わせない秀の目。 彼女だけでなく、クラスにいた人全員が頷いた。 “何があっても手を出さない” 満場一致。 「わかってくれればいいや。 俺ら今日は帰るから…。 じゃ、また明日。」 荷物をまとめ、あたしと秀は総勢とする教室を後にした。