「世哉を守護格、特席 として任ずる」 千代は優しく微笑みながら 世哉の顔を見た。 守護格、特席という 重責を任じられたにも関わらず 世哉は少しの動揺も期待も見せず 無表情をつき通していた。 守護格の特席というのはいわば、 久羅奈家に仕える者の中で 最も位の高い席である。 久羅奈家に最も忠誠であり 何よりも任務をこなすことを 優先とする者がこの席を務める。