重々しい空気の中、

千代がふすまを開けて部屋に入ってきた。



「瑠璃様、幸を呼んで来ました。」



千代の後ろから幸が頭を下げる。



「瑠璃様、参りましょうか。
お務めのお時間ですので」

「・・分かった。」


「では、佐野さんもおいで下さい。」



千代も琥珀をつれて部屋を出た。

廊下に出ると、小場が部屋の前で待っているようだった。



「佐野琥珀か。私は小場だ、守護格の特席を務めている。ついてきなさい、仕事を教えなければな」



歩きだした小場に千代が声をかける。



「小場さん、お待ちください」