涼「瞳ちゃん…?」



涼が瞳を気にかけたのと同時にみみが口を開いた。



み「まぁ、それしか考えられないね。本当に死んでるし、噛まれたらゾンビになるんだからゾンビパウダーではないだろうし…」



ゾンビパウダー…?



今日は聞き慣れない言葉ばかり耳にする。



沙「ゾンビパウダーって?」



み「昔、興味本意で読んでた本に書いてたんだけど…ゾンビパウダーはフグの毒の成分のテトロドトキシンが主成分のパウダーでコレを傷口に浸透させる事で仮死状態になるんだって。
毒の希釈が丁度よければ薬と旋術により蘇生出来る。…ただし、分量が多量なら死に至る…。でも、仮死状態だと脳は酸欠で前頭葉にダメージが残ってしまって自発的意思のない人間…つまり生きてるけど死んでる全く違う意味の『ゾンビ』が出来上がるってわけ。昔は、奴隷として使われてたそうだよ。」




裕「みみ…何処でそんな本読んだんだよ」



女子高校生が知ってるような内容ではない。




み「へっ?あぁ、暇な時、よく図書館行ってオカルト系の本読んでたから」



みみはオカルト好きなのだ。



淳「凄いですね。僕達でも、そこまでは分かりませんでしたよ」




み「だから、たまたま。」


宏「そうッスよね〜。だって堀北さん数学全く出来ませんもんね」



み「うっ…五月蝿い!」



宏之が言う通りみみは数学が出来ないのだ。