瞳「遊志くん、淳志くん、夕花……それにゼロ…久しぶり」


瞳と涼は4つ花束を置いた。


そう、そこはあの最後の血戦を迎えた研究所跡地だ。

そこも何もなく、ただ土があるだけだ。


涼「宇佐美の野郎、兄弟でかっこつけやがって…」


瞳「夕花も、一緒に行っちゃったしね」


涼「本当だよ。ったく…でも、あのフェイラーって奴も…俺と同じだったのかもな」


瞳「涼…」


涼「いや、俺たち…か?なぁ、ゼロ」


涼は空を向いた。


瞳「ゼロ……」


瞳はあのペンダントを握り締めた。


皆…元気?


ウチは元気だよ。


もう3年も経つなんて実感がないよ。


そっちはどう?


天国だから…暖かくて気持ちがいい場所にいるのかな?


もう結婚とかした?


子どもは?


あんなに居た友達が皆、居なくなっちゃって寂しいよ…


夢の中でもちょっとだけでも良いから出てきてよ


会いたいよ…


ウチはそう祈ってから空を見上げた


いつの間にか涙が出ていたようで頬に水が伝う。


ゼロ…


ウチ、強くなるよ


貴方のように……


そっと涙を拭った。


瞳「ありがとう……」


ウチの言葉はスゥと空に吸い込まれて行った……。


ウチ等はこの儀式を1年毎にしていた。


今までは、亡くなった場所までは行けなかったが、やっと行けるようになったのだ。