私達の大切な子ども、瞳と涼へ


2人共、大丈夫ですか?


怪我してない?


無事に生きている事を私達は祈っています。


そして、2人に謝らなければならない事があります。

私達はJに難病で未知のウィルスと騙されてこれに対しての抗体を作ってしまいました。


2人には話していなかったけど、私達は昔、ウィルスの研究所で働いていて、それなりに功績を残して貴方達が産まれるから、まだ安定のある看護師に移ったのです。


私達と涼くんの両親の4人は大学の時の友達で、ずっと仕事場も一緒だったのです。


結婚してからは、離れて暮らしていたので、あなたから涼くんの話を聞いた時は驚き、同時に運命を感じました。


そして……、貴方達が5歳くらいの時にJにあの相談を受けたのです。


Jは昔から優秀な化学者で、私達の後輩でもあったので喜んでその依頼を引き受けたのです。


そう…あそこにはゼロくんも居たね。


そして、抗体は出来たの。

私達が作った抗体はウィルスを死滅させるもの、涼くんの両親が作った抗体はウィルスに対する耐性がつく…ようはワクチンのようなものだったのです。


でも、疑問を持ったのです。


このウィルスはどの伝染病の型にも当てはまらないような形や生命力を持っていたからです。


聞いてもJは未知のウィルスだからとしか答えず、感染したらどのような症状になるかも言わないのです。


だから、抗体を作ってから、このウィルスについてよく調べたら…恐ろしい事が分かったのです。


このウィルスには生き物、そのものを変える性質があったのです。