流「あっ、気にしないで。いつもあんな感じだから…」


流架は遠い目で半ば呆れたように言った。


涼「いつも…なんだ」


瞳「ねっ…」


2人も唖然としながら見た。


樟「どうしたぁ〜?勢いがねぇな、勢いが!」


樟梓はちょこちょこ動きながら言った。


祐「この野郎…こっちは任務帰りだっての……っ…」


祐騎は一瞬顔をしかめた。

樟「!」


その様子を見た樟梓は動くのを止めて祐騎に近付いた。


樟「やっぱりまだ痛みがあるんじゃねぇかよ。まぁ、当たり前だけどな。そして…顔がちょっと白いから…貧血だな。それに―……」


樟梓はペラペラと話始めた。


涼「す、スゲー…」


瞳「聞いた事とかはあるけど分からない言葉が沢山あるね」


2人は関心した。


祐「うるせーな、分かってるよ。つーか、分かってるんなら、おちょくんな給料泥棒」


樟「わりーけど、自分の興味のある事にはちゃんとしてるんでね」


樟梓はニッと笑った。


やはり、人格はともあれそこに関してはプロだった。

祐「ったく……」


祐騎はまた入口付近に戻って寄りかかりながら新しい煙草に火をつけた。


樟「何が分かっただ、この男娘。分かってるんならそんなもんしまえ、しまえ」

樟梓は野良犬を追い払うように手をひらひらさせた。

祐「うるせぇなぁ……。別に吸ったろうが吸わないだろうが変わんねぇよ」


祐騎は目を瞑りながら言う。


流「祐騎、本当に駄目だよ。もう少し我慢しててよ」

樟「そうだぞ、バカ娘」


祐「あー、うるせぇなぁ。ガミガミと言われる年じゃねぇんだ―…」


祐騎がそう言った瞬間、誰かが祐騎の後ろから手に持っていた煙草を取り上げた。