遊「行ったか……」


遊志が呟く。


フェイラーは2/3まで来ている。


遊「あー…今更だけど…やっぱお前には生きてて欲しかったよ」


遊志は夕花を見た。


夕「もう…それは夕花のセリフだよ。あの時…頭、真っ白になったんだからね。それに…夕花は自分で決めてここに居るんだよ。瞳には悪い事したけど……」


夕花は悲しく笑った。


遊「そうだな…。泣いてたな」


夕「瞳は泣き虫だからね」

遊「人の事、言えんのか?」


夕「夕花は泣き虫じゃないもん」


遊志の言葉に夕花が言い返すと顔を見合わせ、笑った。


淳「兄さん…夕花さん…これ…」


淳志は銃を渡した。


マグナムだ。


2人は黙って受け取った。

遊「夕花、俺、お前に1つ言ってなかった事あったんだ」


銃を構えながら遊志が言う。


フェイラーはもうすぐこっちに来る。


夕「何?」


夕花も銃を構えながら聞く。


遊「本当は高校出て良いところに就職して、収入が安定したら言おうと思ってたんだけど…。ちょっと無理っぽくなったから今、言うよ。…俺と……結婚して欲しい」


夕「えっ?」


夕花は驚いていた。


遊「俺の事、分かってくれて、支えてくれたのはお前だけだから……さ」


遊志は少し照れ臭そうに、しかし、真剣に言った。


もうフェイラーが迫ってると言うのに驚く程、冷静だ。


そして、遊志はポケットから小さな箱を出した。


中には小さな…それでも夕花の指に合った指輪が入っていた。


遊「まだまだ、安もんだけどな」


遊志は笑いながら言った。

そんな遊志に夕花は呆れながら言った。



夕「……なんだぁ。そんな事かぁ」


遊「そんな事って―…」


夕「そんなの決まってるじゃん。ありがとう…よろしくお願いします」


夕花はそう言うと笑った。

遊「夕花……。ありがとう」

遊志は夕花に指輪をしてあげた。


夕「じゃあ、まずは淳志くんの事を一緒に謝りに行ってから…結婚式かな?」


淳「えっ?」


淳志は驚いた。