由「…!」


強く掴んでいたはずなのにあっさりと私の手から彼の腕が離れた。


まだ死ぬわけにはいかない…っ!


ガシッ!


由李は辛うじてフェンスの網の部分を掴んだ。


それでも、命の危険が去ったわけではない。


相変わらず宙吊りだ。


J「おや、おや…。意外に生に対する執着心があるんだね」


由「っ…」


腕が震える。


ただでさえ、風邪で体力が減ってるのに、この状態はきつかった。


J「だから、心配しなくたっていいんだよ?彼を利用しようとは思うけど、別に邪魔さえしなければ悪いようにはしないよ。まぁ…体はちょっといじるかもだけど。さっきも言った通り意識をコントロールするつもりはないよ。知能も下がるからね」


由「貴方はなんの為に…淳志を利用するんですか…?…体をいじるって…貴方が言う未来って何の事ですっ!?」


そう聞きながらなんとか体を持ち上げようとするがなかなか持ち上がらない。


J「……ふふ。そうだね、君には知る権利があるね…。未来…も含まれてるけどほとんど俺の願望かな?この世界から…人間を消そうと思ってるんだよ」


由「なっ…」


Jの言葉に由李は唖然とした。


J「人間なんて邪魔なだけだろ?まるで、自分等がこの世界の支配者みたいな面して。人間がしてる事なんて、ただの殺戮や破壊なのに。だから、俺もその方法で人間を滅ぼしてやろうと思ったんだよ。地球にとって、最大のエコだろ?」


まるで、虫を殺すだけかのように語るJに由李は言葉が出なかった。


J「あっ、でも、彼は別かな。さっきも言ったように邪魔さえしなければ悪いようにはしない。邪魔な人間が居なくなった世界で生かせてあげるよ」


由「そん…なの、間違えてる」


さっきのJの言葉に由李は答えた。