―由李が死ぬ少し前の屋上―


由「へっくし……」


由李は腕を擦りながら淳志を待っていた。


今日は練習試合って言ってたからな…。


遅くなるのかな。


時刻は7時少し前。


もうだいぶ暗くなって来てるし、結構寒い。


でも、頑張ってるもんね…。


由「私も…頑張らないと」

そう、つい口に出した瞬間だった。


?「こんばんは」


由「?」


後ろを振り返ると真っ白な白衣を来た、真っ白な人が扉の前に立っていた。


Jだった。


誰だろ…。


見た事のない人だ。


新しい先生かな?


由「あっ、こんばんは」


そう私が返すとニコッと笑った。


ゾクッ


その笑顔に対してなんとなく怖いと感じた。


J「こんな遅い時間まで何してたの?」


仮面のような笑顔のまま聞いてきた。


由「バスケ部の友達を待ってました」


J「そうなんだ。彼氏かな?」


由「えっ!?えっと…その…」


J「いいよ、いいよ。隠さなくて。分かってるから」

由「え…」


なんだろう…やっぱり怖い。


笑ってるけど、目が笑ってない。


J「宇佐美 淳志くんを待ってるんだよね?中川 由李さん」


由「えっ?淳志の知り合いの方ですか?」


思いがけない人の名前が出てきて少し安心してしまった。


…それがいけなかった。


もしこの時、逃げていれば…あんな事にはならなかったはずなのに……。


J「フフ…。中川 由李さん。今日は君にお願いがあって来たんだ」


由「お願い?」


次にJから発せられた言葉はとんでもない言葉だった。


J「未来の為に…死んでくれないかな?」


由「えっ……?」


Jは驚く由李に対して満面の笑みで聞いた。