淳「…っ…や…めろ……。消え…ろ……!」


淳志は頭をかかえている。

遊「お前は…間違ってる。こんなのおかしい。もし、自殺だったとしたら…お前はそいつらと同じ事…してんだぞ?お前が協力したせいで…沢山の人が死んで沢山の人を不幸になった…。2人は確実と言って良い程にな……」


夕「沙紀…みみ……」


2人の姿が瞼の裏に浮かぶ。


遊「……由李はこんな事…絶対に望んでない。目を覚ませ!戻って来いよ!淳志!」


遊志は力一杯叫んだ。


遊「っ…」


夕「遊志!」


さっきの戦闘のせいで体がぐらつき膝を床に着いた。

夕花は咄嗟に遊志を支えた。


淳「…………!」


パァン!



淳志の頭の中で何かが弾ける音がした。


何故か…


「戻って来いよ!」と言う兄さんの言葉がハッキリ聞こえた。


さっきから会話してたし、こんな近くに居たのに……まるで今まで意識だけ遠くに居たみたいだ。



淳「………」


淳志は無言で手を上に上げ、自分の手を見た。


醜く変形した右手。


そこに着いている血は血を分けた、たった2人の兄弟である兄の血……。


―「私、淳志の手、すっごい大好き。凄く綺麗なんだもん」―


今の淳志の手は汚れていた。


血によって………。