淳「――――――というわけ」


遊「……っ」


遊志は唇を噛んだまま黙っていた。


淳「もう少し…もう少しで、壊せるんだ。この世界を……」


淳志は熱でうかされたように呟いた。


その様子を見た遊志はもう我慢出来ずに言った。


遊「確かに…確かに由李は…そういう、くだらない理由で…死んだのかもしれない。でも…でも!」


ギュッと拳を握りしめた。

遊「それを憎しみで返すのは間違ってる!目を覚ませ、淳志!こんなの…絶対間違ってる!」


そう叫んだ…が


淳「……いくら兄さんでも…邪魔するなら容赦しないよ」



声を低くして言った。


もう遊志の声すら届かない。


「見て…」と淳志は右手を見せた。


次の瞬間、右手が変形して刃のような形なった。