バッと近くの水槽の裏に全員隠れた。


祐「くそっ……完全に操られてるな…」


カチャッと銃の弾をリロードしながら祐騎は呟いた。

流「だいぶ寄生されてコントロールされてるね…」


瞳「何か…何か方法はないの!?」


夕「寄生虫を倒せば元に戻るんじゃない!?」


夕花がそう提案したが…


遊「多分…あれだけ寄生虫が成長して成虫になってると…寄生虫を殺せば宿主も死ぬだろうな…」


という答えが返ってきただけだ。


瞳「そんな…」


祐「! 伏せろ!」


瞳「!?」


伏せた瞬間銃声と一緒に血が舞った。


真上に触手のようなものがあった。


撃たれたその触手が今度は夕花の方に襲いかかってきた。


流「危ない!」


流架が咄嗟に夕花の前に行って夕花を守った。


ドスッ!


流「…ッ!」


右手に触手が突き刺さった。


貫通こそしてないが、ウィルスが体内に入った。


右手に突き刺さった触手を銃で撃った。


ドンッ!


夕「流架さん!」


流「だ…大丈夫……だ…けど……ッ…」


みるみる内に呼吸が乱れてきた。


抗体の副作用があったようだ。


祐「流架!」


額を触るともう発熱していた。


ウィルスに対しては大丈夫だが、この状況で戦うのは不可能だろう。


祐「くそっ…!この状況は少なくとも10分は続く…10分間、流架を庇いながら戦うのは正直きつい。1番、良いのはなんとかして次の扉に行く事だが…」


あの早さの攻撃を掻い潜りながら進むのは至難の技だ。


祐「私が残るから、お前等先に…」


遊「でも、正直言って訓練も受けていない俺達がこの先で流架さんを守りながら行くのはきついぜ」


祐「確かにそうだが……。今はそう戦力を分けるしか…」


その時…


裕「…俺が残るよ」


瞳「えっ!?」


裕大が口を開いた。