涼「今、なんて……」


その問いにみみちゃんは答えてはくれなかった。


涼「何言ってんだよみみちゃん!一緒に行こう!」


俺は思わず両肩を掴んだ。

左肩はそうでもないが右肩は少し大きくて固かったがそんなのどうでも良かった。


み「僕は…行けない……。こん…な…姿に…なって…しまった…から……」


涼「そんな事良いじゃないか!S.Dの人達なら治せるよ!ここに居たらもっと酷い目に合うじゃないか!」

みみちゃんは左右に首を振るだけだ。


涼「それに……それに!大野が待ってるんだよ!?」


俺がそう言うと少しだけ表情が変わった。


み「裕…大……。そっか……じゃあ…尚更…行けない……」


涼「なんで!?」


み「だって……だって…!こん…な…醜い…姿…見られたく…ない…よ…!」


強く頭を押さえ込むみみちゃん。


確かに…自分が化物になりかけたら…その姿を見られたくないと思うと思う。


それでも……


涼「それでも!大野はみみちゃんに会いたいと願うと思う!例え姿が少し変わったって!生きてたら…生きてたら好きな人に会いたいと願うよ!」


俺なら絶対……。


み「い…さか……」


その時……


「そこまでだよ」


ビクッ


み「!」


涼「!?」


後ろから白衣を着た男と武装した人達が入ってきた。