み「――というわけ……」

涼「そんな……」


俺はすべてを聞いて愕然とした。


涼「人間を実験台にするなんて……。そんな…そんな事が許されるわけない!」

み「許される…も何も……この状況…で…そんな事…言っても…無駄なのよ……。事態が…大きくなり過ぎてしまっ…てね……」


涼「でも、これで事のすべてが公となったから、そいつの研究の事だって……」

み「あい…つは…イカれてる…けど……天才……なのは…確かなの……。現に……誰にも気付かれず…世界を破滅…させられる程の…生物兵器を…作り上げた……」


涼「それはそうだけど……!」


み「それに…仮に気付かれて……政府がここに刺客をよこしたとしても……ただの人間と化物……どっちが勝つかなんて…明白だわ……。特…に……こんな惨劇を…目の前で…見せられたらね……」


確かにそうだ。


ゾンビですら拳銃で体になら5〜6発撃ち込まなければ死なない。


化物に関してはその2倍以上だ。


強い武器や、優秀な人材を使っても数や力に負ける。

どんなに強い人間だって沢山のゾンビに囲まれたらひとたまりもない。


涼「…そうだ!ここ何処か分かる?みみちゃん!」


涼は苦しそうに鉄格子に寄りかかるみみに言った。


み「ハァ…何よ…突然…」

涼「いいから!」


み「ハァ…ここは…ペンタゴンの…研究施設…よ……」


やっぱり!


俺は確信した。