―数時間前―


涼「うっ……」


俺は目を覚ました。


ここは……?


涼「痛っ!」


頭に激痛が走った。


あっ、そーいや…俺殴られて……


涼「瞳!?」


激しく痛む頭を押さえながら回りを見渡す。


だが、瞳の姿がない。


代わりに自分が居るのは檻らしき場所だと言うのが分かった。


すると隣の檻に誰かがいた。


人…?


そこに居たのはこちら側に背中を向けているので顔こそ見えないが人のようだ。


苦しそうに呼吸を乱しているのがここから見ても分かる。


体も震えてる。


涼「……」


俺は心配でその人に話し掛けた。


涼「あの……。大丈夫ですか?」


するとその声に反応した。

?「ハァ…その声は……い…さか…?」


涼「え!?」


くるっとこっちを向いた。

涼「みっ…みみちゃん!?」

そこに居たのはみみだった。


相変わらず体が震え、顔には汗をかいていて顔色も悪い。


み「ハァ…な…んで、アンタがここに……。いやっ、それより…早く……ここから逃げ―………うっ…ゲホッゲホッ!」


口を押さえて激しく咳き込む。


涼「ちょっと待ってよ!一体何が…?」


檻越しから背中を擦りながら言う。


なんだか背中にぼこっとするものが当たる。


み「ハァ…実…は……」


息を切らしながらみみは説明してくれた。