静かな市街地の中、車の急ブレーキ音だけが響き渡る。


祐「しつけぇな!」


サイドミラーを見た瞬間だった。


涼「祐騎さん危ない!」


ヒュッ!


祐「!!」


グサッ


祐「ぐっ…!!」


右肩に痛みが走った。


涼「祐騎さんっ!!」


右肩に、白い何かが突き刺さってた。


触手かっ!?


祐「っ!このっ…!」


私は、片手でハンドガンを取って触手に向かって撃った。


ドンッ!


「ギャアアア!」


パァと鮮血が舞う。


ビチャ ビチャ!


血が顔にかかったが、そんな事を気にしてる場合ではない。


千切れた触手は車の上の方に戻っていった。


私は素早く残ってた触手を引き抜いた。


ブシュッ……


血が吹き出した。


瞳「祐騎さん!」


祐「大丈夫だっ…!」


ドクッドクッと血が出てるが貫通していたし、残ってた触手も素早く引き抜いたから、大丈夫のはずだ。


これぐらいの痛みなら我慢出来る。


だが、私は触手を撃った事とそんな考え事をしていた事を後悔する事になる。


涼「瞳!!」


伊坂が叫ぶ。


祐「!」


私はチラッと後部座席を見た。


瞳「あっ…!」


ドスッ!


佐野がさっき撃った方の触手に刺された。