み「どうせ、後には退けないから……この際、全部正直に話すよ。お互い腹をわって話そうか?」


嫌な笑い方をしながら、堀北は言った。


遊「……違和感があったのは3つ。まずおかしかったのは……お前の、銃の所持数。たとえ本当に学校の地下にあったとしても……地下に逃げる奴はまず居ない」


み「なるほど……。そうだね……普通なら地下じゃなく地上に逃げるからね」


遊「だから……最初から武器が地下室にあったのを知っていたお前は人に流されるふりをして1人になり武器を取りに行ったと思ったんだ」


み「そうだよ。聞かされてたからそのまま流されるふりして、1人になって取りに行った。1人じゃないと動きづらいからね……。で?あと、2つは?」


遊「2つ目は、化物やゾンビに対する反応。普通なら、昼間の瞳や、空港での夕花……あの2人のように叫んだり……叫びはしなくとも俺等のように化物にあった時に恐怖を感じる。なのに……お前は全然叫びはおろか、恐怖すら微塵も感じてなかった。普通に銃を撃ってた。女なのにな」


み「そう……。じゃあ、恐がれば良かった?失敗したな……。確かに……僕は驚きはしなかったよ。だって……この事件が起きる2〜3日前に化物の事とか聞いてたからね」


遊「そして最後に……銃の使い方。銃を使った事のない俺等が、あんな上手く……しかも、弱点である頭をあんなに綺麗に狙えるわけがない。ゲームと実戦は違う。アレは訓練を受けた人間の銃の使い方だ」


み「宇佐美には、『ゲーム』じゃあ通じなかった……ってわけね……。そうだよ。僕は、もう何年も実弾で銃の訓練をしてた……だから、こんな玩具達ぐらいなら使い慣れてるのよ」


遊「……お前等の目的はなんだ?」


み「……お前等の『等』って、いうのは組織の事?」

遊「それもある。あと……大野もグルだな?」


み「!?」


遊「大野だって、銃の使い方が上手かった。だから……」


み「裕大は関係ない!」


初めて堀北が動揺した。