瞳「なんか……血生臭くない?」


ウチは袖で鼻を押さえた。


涼「酷い匂いだな……」


涼も鼻を服の袖で押さえた。もう、地下2階の入口まできた。


涼「……開けるよ?」


ウチはコクッと頷いた。


ギィィ……


扉が開く。


涼「なん…だこれ…」


地下2階は想像以上に荒れていた。


辺りは血塗れで、死体もあった。


ウチは思わず口元をぐっと押さえた。


でなければ吐きそうだったからだ。


涼「ヤバい……。早く上に戻ろ―……」


一目散に逃げ出そうとしたが遅かった。


ガルルルル……


低い唸り声が奥から聞こえる。


ウチは震える手で部屋の奥に懐中電灯を向けた。


瞳&涼「!!!」


その先に居たのは……


犬だった。