瞳「薄暗いね…」



昼間だと言うのにデパート内は薄暗かった。




遊「夕花。辺り見えるか?」



遊志は静かに夕花に聞いた。



夕「なんとか見えるけど……。そんな遠くまでは見えないよ。見えて直径3mくらい」




この薄暗い中では、それでも充分見えている方だ。



み「わー、僕はあんま見えないな……」



裕「俺もー……」



2人は薄暗い中、目を凝らした。みみも裕大も近視で目はあまり良くない。



……ウチも近視だから見辛いけど…。



涼「俺はギリだな…。宇佐美達は?」



遊「俺もギリだ」



淳「俺はちょっと見辛いです」



夕「じゃあ、なるべく夕花が周りを見張りながら行くから皆、ついてきてね」



遊「そうだな。じゃあ、俺は夕花の隣に居るから何か見えたらすぐ教えてな」



夕「うん♪」



涼「じゃあ、なるべく音を立てないように慎重に行こう……」



裕「りょーかい」



み「……」



みみは黙ったまま、案内板をじっと見つめていた。



涼「よし、行こう」



ウチ等はゆっくりと前に進んだ。