数時間後



「んっ……」



遊志は目を覚ました。



………結構寝たな…。




トイレ行きてぇ…



むくっと俺は体を起こした。



欠伸をしながらトイレがある場所まで行き、乗客室とのドアに手をかけようと瞬間だった。



「……分かってる…。ちゃんと分かってるから……」



声がした。



俺はドアにかけてた手を止めた。



この声……



俺は座席の方を見た。



皆がぐっすり寝てる中1人だけ居ない人物が居た。



…堀北…?



その声は紛れもなくみみの声だった。