淳「兄…」



あっと…



黙ってろって言われたばっかりだった…



その頃兄さんは車にエンジンをかけていた。



なるほど…ね




車の音と手榴弾の音で奴等の気を反らす…ってわけか。





夕「淳志くん!?ダーリンは…」



淳「しっ…」



僕は唇に人差し指を当ててから手招きをして皆が来てから小さい声で説明した。


淳「皆さん。一度しか説明しませんからよく聞いてて下さい。これから兄さんが戻って来るまで黙ってて下さい。奴等は音に反応してますから目の前を通られても音さえださなければ大丈夫です。いいですね?何があっても黙ってて下さい。とりあえず静かに車の影まで行きましょう。音をたてないように…」


皆が頷いた。


それからすぐに車が発進して行った。



すると今までのこっちに向かっていたゾンビが軽自動車の方に行っている。



夕花は不安な顔をしていた。



その瞬間爆発音がした。



車は見えないが手榴弾を投げたのだろう。



すると2mはあろう塀から遊志が出てきてヒラリと降りてきてこっちに来た。



遊「よし!俺の後ついてこい!」


そう小声で言うと走りながらまだ入口付近に居たゾンビに向かって手榴弾を思いっきり投げつけた。



ドカァンとさっきと同じ爆発音がする。



見るとまたこっちに向かい出してるが入口までの道が出来た。



遊「今のうちだ!入口まで急いで走れ!」



涼「分かった!」



こうして皆、全速力で走った。