昔の話をする美樹の声がいつか消えてしまいそうで。


俺はいつの間にか美樹を強く強く抱き締めていた。



「バカ、無理すんなっていつも言ってるだろ」


美樹は声をあげて泣いた。


「大丈夫、俺がいるから。辛かったな」


俺は美樹の背中をゆっくり擦った。


美樹が泣き止んでから中学のときの楽しかった思い出話をした。


すごく楽しくてすごく時間が経つのが早くて…


思ってはいけないのにすごくすごく幸せで。



俺たちは陽が昇るまで会話を楽しんだ。