「あんちゃん、昨日ビックリしたよ。夜中に起きて来てその姿が、今人を食って着たかの様で、驚いたよ大丈夫なの」と、聞いたので、何の事なんだと思いたがらバジャマを、見ると確かに寝る時に着ていた物と違っていた。
「知っているのは、潤子と愛美だけか」と、聞くと
「そうだけど、大丈夫」
「大丈夫さ、昨日咳をしすぎて喉の、奥が切れたんだろう。まだ眠いから」と、言うと部屋に戻った。
ベットサイドに座ると、身体が震えていた、寒い訳では無く、とうとうそこまで来ているのか、怖い死にたくない、腹の底から沸き上がってくる恐怖、悔しさ、から来る物だ。
黙ったまま震えを止めようとするが、止まらないどうして俺の身体なのに言う事利かないと、思い出すと余計に震え出す。
背中から、
「怖いよね、辛いよね、でも一人じゃぁ無いからね、大丈夫、一緒に頑張ろうよ、こんな病気何とも無いさ勝てるから、私が付いてるから、ケンは強いから」と、柔らかい声が、身体が俺を包んで来た。
俺は
「わぁ〜〜」と、大きな声で叫びそうになる気持ちを抑えこんで小さな子供のころの様に、泣きじやくっていた。
愛美は、そんな時でも優しく背中を摩りながら
「ケン、大丈夫心配いらないからユックリのんびりしよう。」少しの間そうしていて、横になると愛美が、
「ケン、昨日店長さんが来たのよ。それで、何の用かと思ったら、請求書もって来たの、いくらと思う、35万だって凄い安いね、殆ど元価じゃないのかなぁ」
「それから、店長さんたちに御礼を少し包んだ方が良いよね幾らにする」
「判った、まず、俺の鞄もって来て」
「ケン、どの鞄なの」
「今日、持っていた黒のセカンドバックだよ、パソコンの所に在るから」と、言うと愛美は取りに行った。
コーヒーとホットサンドやサラダなどの載ったトレーと鞄を持って、ニコッとしながら、戻って来た。
「朝食、食べてからにしよう」と、ベットの上に置いて鞄は渡してくれた。
その時、出掛けていく音がした。
「潤子が、出掛けたのか」
「うん、御祝儀袋を買って来てって頼んだの」
「そう、良く気が利いてるねなにも、言ってないのに」
「その位は、ねっ」
と、言ってコーヒーを取り上げ口を付けた。
食欲は、無かった。