先生は私の青春でした

私がクラブで練習に出れなくても、みんな何も言ったりしない。

みんなが私に気を使ってるのがわかったから、どんな時でも笑顔でいた。


自分だけが、大変なわけじない。

別に、偽善者ぶったり悲劇のヒロインぶりたいわけじゃない。

でも、いっぱいいっぱいだったんだ。


私なりに一生懸命頑張ってきた。

でも練習できる時間は限られてたし、もうどうしていいのかわからなかった。



そんな日が続いた時、いつものように学校に行った。
「さくら早いね♪」


教室で一人で座っていると、宏美に声を掛けられた。

「おはよ♪」


宏美に話し掛けられた時、なぜか泣きそうになった。

「えっ!?さくら泣いてる?」


(やばい…。)


「泣いてないよー。目薬♪」

ばれたくなくて、とっさに目薬を出した。


「びっくりした。もしかして泣いてるのかと思っちゃった♪」

宏美にばれなくて安心した。

(どうしよ。泣きそう…。)

このままだとやばいと思ってトイレに行こうと教室を出た時、麻里に出会った。


「さくらおはよー♪」


麻里の顔を見た瞬間、泣いてしまった。


「さくら!?」


私はあんまり泣いたりしない。ましてや、人前でなんて泣いた事がなかった。

だから、涙が出てきた事に自分でもびっくりした。




「ごめん。保健室行ってくる」


他にも麻里が言ってたけど、私は保健室に逃げた。