先生は私の青春でした

「現実逃避?」

「うん♪」

そう言って香織はいたずらっぽく笑った。


「あんまり理解できてないんだけど…」


香織が何をするつもりなのか検討もつかなかった。


「じゃあ後で電話するから♪」

私がいくら聞いても香織は全然教えてくれなくて、結局そのまま家に帰った。



家に帰ってしばらくすると香織から電話が掛かって来た。


『もしもしさくら?
さくら今日暇だよね?』

『えっ!?暇だけど…』

『じゃあ、10時くらいにさくらの家に行くから♪』

『えっ!?ちょっと香織?』

そういって一方的に電話が切れた。


現実逃避ってお泊りかな?そう思って香織が来るのを待っていた。


〜♪♪♪

10時になって香織から電話が掛かって来た。


『さくら?ちょっと家からでてきて♪』


(家入ってくれば良いのに…。)


そう思って外にでると、1台の車が止まっていた。


(えっ!?香織は!?)


私が戸惑っていると香織が車から降りて来た。


「ちょっと香織意味わかんないんだけど!てか、車乗ってるの誰?」


「今から飲みに行こ♪今日は騒ごうよ♪」


そう言って香織は乾杯するポーズをした。


「飲みにって明日学校じゃん!!しかも、さくらすっぴんでスウェットだし!!」


「大丈夫だよ。今日家飲みだし♪まあ車乗って♪」

状況が把握出来ないまま車に乗らされた。


みんなで軽く自己紹介したけど、展開に全然ついていてなかった。


「今日は盛り上がろうねー」
運転していた人がいった。

運転していたのは、さとし君って言って隣はけんじ君って言うらしい。

香織と相手の三人はテンション高くて盛り上がってたけど、私はなんだかその中に入っていけなかった。