朝陽のもっと向こう側

メグ「ちょっと・・・あゆむ? どうしたの?」

あゆむ「あ、いや。 やっぱり何でもない」

メグ「言いかけてやめないでよ」

メグは苦笑しながらも追及してこなかった。

・・・

・・・

自宅。

家に帰ると、まだ父さんも母さんも起きていた。
帰宅したのが24時前だったから、当然2人に怒られた。
結局、眠れたのは日付が変わった後だった。

・・・

・・・

翌日。

眠い眼をこすりながら、僕は目覚ましを止めた。
時間は7時過ぎ。
ゆっくり準備してもじゅうぶん間に合うはず。

・・・

通学路。

鞄を肩からかけて、僕はゆっくりと歩を進める。

??「あれ、あゆむ? 今日は早いんだね」

あゆむ「あ、慎二。 調子はもういいの?」

昨日欠席した友人が、後ろから小走りに駆け寄ってきて、僕の横に並んだ。

慎二「うん。 もうだいぶ良くなったよ」

あゆむ「でも、昨日も尚人と言ってたんだけどさ。 慎二が病院なんてめずらしいよな」

慎二「そうかな。 あ、そうだ。 昨日、メグも病院に来ていたよ?」

あゆむ「え? メグが?」

慎二「うん。 帰るときに見かけたから、5時前だったかな」

あゆむ「慎二、病院ってどこ行ったんだ?」

慎二「病院? 東都医科大学付属病院だよ? ほら、そこの道を曲がってすぐの」

あゆむ「そっか、あの病院・・・メグも調子悪かったのかな・・・」

慎二「声をかけようと思ったんだけど、そのままエレベーターに乗っちゃったから」

あゆむ「でも、昨日の夜に会ったけど、そんなに辛そうにはしていなかったけどな・・・」

慎二「今日学校に来てたら聞けばいいじゃん」

あゆむ「そうだな」