夏希「言ってたじゃない。 迷惑している、嫌いだって」

あゆむ「だからそれはうちの卒業生の小泉真智や門崎祐司って人のことで、決して明日香さんの彼氏さんのことを言っていたわけではなく・・・!」

夏希「あ、また言った」

あゆむ「だ、だから・・・!」

明日香「あぁ~・・・何となく言っている意味がわかってきたかも」

あゆむ「どうしてわかるんですかぁ~・・・」

明日香「夏希ちゃんもそろそろ許してあげようよ。 本人が一番わかってないみたいだし」

夏希「え? まぁ、じゅうぶん楽しんだからいいけど」

あゆむ「今度は僕が事態を把握できてないんですけど・・・」

明日香「えっと・・・あまり人に言わないでくれる?」

あゆむ「え、あ、はい」

夏希「簡単に言うとね、門崎祐司は明日香の彼氏ってわけ」

あゆむ「あぁ~、なんだ、そういうこと・・・って・・・えええぇぇぇ!!!?」

夏希「ちなみに小泉真智はこの病院の医師で、その妹が小泉真琴ちゃんね。 さらにアメリカにいる如月了も同級生」

あゆむ「じ、じゃあ・・・」

夏希「そういうこと~。 私たちみんな友人ってこと~」

夏希さんは心から楽しそうにしている。

あゆむ「えっと・・・すいません、何も知らずに」

明日香「え? あぁ、別にいいのよ。 あの人も、後輩達には悪いことしてしまっているなって言っていたし。 気にしないで?」

あゆむ「はい・・・」

明日香「じゃあ、私はそろそろ行かなきゃいけないから。 またね?」

明日香さんはそう言って病棟のほうに消えていった。