朝陽のもっと向こう側

この日も遅刻はせずに、無事に学校に着いた。

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学校。

あゆむ「メグ、昨日病院行ったのか?」

メグ「え!?」

普通に聞いただけなのに、メグは過剰な反応を示した。

メグ「・・・どうしてあんたがそれを?」

メグは一呼吸置いてから、静かに言った。

あゆむ「慎二から帰り際に見かけたって聞いたから。 どこか悪いの?」

メグ「あっちゃ~・・・見られていたか。 注意してたのに」

あゆむ「??」

メグ「どこまで見てたの?」

あゆむ「帰ろうとした時に、エレベーターにメグが乗ったところまでしか聞いてないけど」

メグ「そっか、よかった」

あゆむ「よかった?」

メグ「あぁ~、何でもないの! 何でも」

メグは笑ってごまかそうとしている。

あゆむ「で、大丈夫なの?」

メグ「え? あぁ、私は大丈夫なの。 友達のお見舞いでね、帰りに病院に寄っただけだから」

あゆむ「友達?」

メグ「うん。 前から入院しててね。 あ!! あんた!!」

あゆむ「え?」

メグが何か思い出したように、急に声を上げた。

メグ「しまった~・・・昨日の夜に、あんた学校にいたんだった・・・」

あゆむ「??」

メグ「でも・・・ほんの・・・だったし・・・っちから・・・ければ・・・別に・・・」

メグが何かボソボソ言ってるが、聞き取れなかった。

あゆむ「どうしたの?」

メグ「あ、その、別に・・・あ、そうだ! 昨日の夜のことは絶対に秘密だからね!?」

あゆむ「学校に残ってたこと?」

メグ「え、あ・・・そ、そう! それ!」

あゆむ「??」

メグ「わかった?」

あゆむ「心配しなくても言わないよ。 言ったら僕だって立場悪くなるし」

メグ「ならば良し」

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