Rain

『…香…知香?』


誰かに呼ばれる声で目が覚めた。

目を開けるとそこには聖夜とお父さんがいた。




『いつからおったん?あたし…寝ちゃってた?』


時計を見たらもう夕方だった。


検査が終わって病室に戻ってから、もしかしてずっと寝てたのかな?






『痛かったやろ…大丈夫か?ごめんな…』


お父さんは心配そうにあたしに問いかけた。

隣にいる聖夜も心配そうだった。




『全然大丈夫やって!あたし成人男性より強いしイケてるみたいやで☆先生が言ってた』


『おい!それって逆に怖いやんけ(笑)』




なごやかな笑い声が病室に響いていた。



あたし幸せや…


幸せやなってはっきりとそう思った。