そしてやっぱり、修羅場だった。
「どのツラ下げて私の前に顔を出してんだよあんたは!」
「お前のおかげでこちとらさんっざんっな目にあってんだ!」
「万引きスルーするはずないでしょうが!」
「スルーしろよぉ!」
「無茶言うな!」
夜の街で中学生と大人が罵り合っている。人通りがあまり多くないのが幸いなのだが、それを遠巻きに見る高校生タッグは羞恥にため息だった。
能恵をこうして見ると子供だよなと思っているのは自分だけではないだろうと、添も万も思っている。口にはしていない。
「私は私の判断に従ったまでよ! それよりせっかくリッチに海鮮丼食べてたのに、何で掻き込ませるのよ!」
「お前の事情なんて知ったこっちゃねーよ! ボクなんてカップ麺だっつーの!」
「食品万引きしなさいよ!」
「万引き肯定したな今!」
ぜーっ、ぜーっ、ぜーっ。
肩で荒々しく呼吸する2人だったが、能恵はゆっくりと切り出した。
「走馬の親、出して」
「んなのいねーよ」
「いたでしょうが。さっき店に来たあのお姉さん。あれ、母親でしょう?」
「……だけどよ、あれは、ボクを捨てた」
「親をアレ呼ばわりしない!」
ぴしゃりと言い切る能恵の声が、静かな空間に響く。一瞬で空気を張り詰めさせたその言葉に、走馬だけでなく万も肩を震わせる。
そしてバツが悪そうに目線を能恵から逸らしている万がいた。走馬も同じ反応。能恵は毅然と腕を組んだまま続ける。
「どのツラ下げて私の前に顔を出してんだよあんたは!」
「お前のおかげでこちとらさんっざんっな目にあってんだ!」
「万引きスルーするはずないでしょうが!」
「スルーしろよぉ!」
「無茶言うな!」
夜の街で中学生と大人が罵り合っている。人通りがあまり多くないのが幸いなのだが、それを遠巻きに見る高校生タッグは羞恥にため息だった。
能恵をこうして見ると子供だよなと思っているのは自分だけではないだろうと、添も万も思っている。口にはしていない。
「私は私の判断に従ったまでよ! それよりせっかくリッチに海鮮丼食べてたのに、何で掻き込ませるのよ!」
「お前の事情なんて知ったこっちゃねーよ! ボクなんてカップ麺だっつーの!」
「食品万引きしなさいよ!」
「万引き肯定したな今!」
ぜーっ、ぜーっ、ぜーっ。
肩で荒々しく呼吸する2人だったが、能恵はゆっくりと切り出した。
「走馬の親、出して」
「んなのいねーよ」
「いたでしょうが。さっき店に来たあのお姉さん。あれ、母親でしょう?」
「……だけどよ、あれは、ボクを捨てた」
「親をアレ呼ばわりしない!」
ぴしゃりと言い切る能恵の声が、静かな空間に響く。一瞬で空気を張り詰めさせたその言葉に、走馬だけでなく万も肩を震わせる。
そしてバツが悪そうに目線を能恵から逸らしている万がいた。走馬も同じ反応。能恵は毅然と腕を組んだまま続ける。
