俺のためにベルは鳴る

俺と篤志、ほぼ同時に振り向いた先には、



階段を上り終え、少しだけ息を切らしながらも、



ニッコリと満面の笑みを浮かべながら両手を大きく振る俺らの愛しき人達。



「マリアァ!!」
「紗耶ぁ!!」



「オイっ!!コラっ!!クソガキ共ぉ~!!」



後で地獄が待ってようが、そんなん知ったこっちゃない。



俺らは持っていた竹箒をその場に放り投げると、



相変わらず吼えまくるクソ神主なんてシカトで、2人に向かって全速力で駆け出した。