左手首を掴まれたまま 人ごみのなかに立つ二人 翔太が私を見る。 「…なに?」 真剣な目をしている翔太 …もしかして “デートらしいことする?” 頭をよぎる言葉 で、でも私達幼なじみだし 私、そんな感情もないし 「なぁ…」 翔太だって… 同じ気持ちなはず…でしょ?