手のひらの終焉

壁に指を触れて伝っていくと、たやすくドアにたどり着いた。
 
リャウカはそのドアノブを手探りで探して、ひねった。
 
ドアの重みが左肩にひびく。
 
右肩にその重みを預けて押し開けた。
 
急に、視界が開ける。

霧が忍んでこないように、素早く中に入ると、ドアを閉めた。
 
と、小さく区切られたその部屋に、マモウルはいた。