スーツの下に防弾服を着込んでいる感触がある。

 
あたしは、銃もナイフも持ってないって。

あるのは体だけ。

丸腰の相手に、えらく警戒が厳重じゃないか。


リャウカはフンと鼻で笑う。

 
まあ、蹴りとパンチで十分自由になれるけれど。

でも、万一こいつらの着脹れた防弾服に阻まれた場合、

コトはややこしくなる。
 
だから…今は我慢しないと。


リャウカは大人しく引っ立てられてやることにした。