「ここから北へ真っ直ぐに行ったところにあるオアシスにいる。

あなたの目なら、ここからでも目標が見えるはず」

 銀髪はリャウカの赤い目を見て言った。

「そうか。ありがと。ところであんたはこれからどうするの?」

「あなたに連れ去られて殺されたように偽装して、真っ直ぐ南へ逃げる」

即答だった。
 
きっと組織に服従していることに飽き飽きしていたのだろう。

リャウカは彼にいい機会を与えてやったのかもしれない。