手のひらの終焉

「いや、そうじゃない。

あいつはあんなナリをして女言葉を喋っているけれど、

心は男なんだ」
 
リャウドの目にも、そう映っているらしい。

「リャウカのこと、気に入ってたみたいだし」

言われて、リャウカは赤くなった。
 
そう、なのか。
 
美女に気に入られるのって、複雑だ。

けれど、アモーレの心が男だってコトを、

あたしの本能も探り当てていた。